[後編] ナッジでポイ捨てをなくす! – ナッジは法に勝る【今週の”発見”】

@oyaiz
今週の”発見”

こんにちは、poypoyのIT部門担当のoyaizです。
前回に引き続き、私が最近読んだ行動経済学の書籍に載っていた興味深い事例を紹介します!

後編では、ナッジを利用してポイ捨て対策をしようと試みた事例についてお話しします!

ポイ捨ては法律では解決できない

ポイ捨て対策というと一般的に、法律・条例等による規制や啓発をすることが思いつくでしょう。
ところが残念ながら、いずれも効果はイマイチです。

法で規制をすればポイ捨てできない状況を作れるように感じます。
実際、シンガポールではポイ捨てに対して高額の罰金が科せられます。
しかしながら、ポイ捨てが減るどころか、むしろ増えてしまったのです。

この現象は行動経済学からも説明できます。
人間は禁止をされるとそれをやりたくなってしまう動物です。

  • ゲームを禁止されるとさらにやりたくなる
  • 「押すなよ!絶対に押すなよ!」と言われると押したくなる

ポイ捨てに対する罰金はここでいう「禁止」にあたり、ポイ捨てをむしろ助長してしまっていたのです。

つまり、ポイ捨ては法律では解決できないということです。

ナッジでポイ捨てを抑制しようという試み

大阪大学大学院がナッジを利用したポイ捨て対策の効果を実験したそうです。
※この実験では自販機周りのポイ捨てに限定していることに留意してください。

実験では以下の2種類の仕掛けを作って比較をしました。

  • 自販機の下にミニチュアの鳥居を設置する
  • 自販機に日めくりカレンダーを設置する

前者は、鳥居という神聖なものによって良心に訴えかけようという意図です。日本各地にこれと似たような事例があるため、本当に効果があるのかを実験しました。
しかしながら、鳥居の効果はほとんど見られなかったそうです。

一方で後者は、日めくりカレンダーという一見シンプルな仕掛けにもかかわらず、一定の効果が見られたそうです。
どうやら、「人の手が毎日加わっている」ということが目に見てわかるためポイ捨てが抑制されたと考えられるとのこと。

ポイ捨て対策としてナッジはどれほど有効か

私が今回紹介した事例が載っていた書籍の著者によると、ナッジによるポイ捨て対策の効果は定かではないそうです。
したがって、現段階では「ナッジでポイ捨てを防げる!」と断言はできなさそうですね。

とはいえ、ナッジにはポイ捨てを抑止できる可能性は十分あります。
今後の研究や実験に期待ですね!

ナッジひいては行動経済学は知れば知るほど面白い分野だと私個人は感じています。
興味深い事例をまた見つけたらブログで紹介します!

以上で、二回にわたって書いた記事を締めようと思います。
次回以降の『今週の”発見”』もお楽しみに!